白いジャージとオレンジジュース
喜多先生と出会って、本当に俺は変わった気がする。
男としても、教師としても、成長できた気がするんだ。
「教師として、俺は徳田に何をしてやれるんだろう。突き放すだけでは、何も解決しないんですよね」
俺は徳田の無邪気な笑顔を思い出しながら、ため息をついた。
「あ、またため息だ」
「すいません。前向きに頑張ります」
俺は、喜多先生に背中を押され、背筋を伸ばした。
どうなるかわからない。
正直、不安でいっぱいだけど・・・・・・
まだ16歳の少女の想いを、しっかりと受け止めつつ、俺の気持ちも伝えていかなければいけない。
大丈夫。
俺には、直と空がいる。
きっと、今回も乗り越えることができる。