白いジャージとオレンジジュース
生徒にも話したんだ。
俺が感じたこと、知って欲しかった。
みんなみんな、お母さんから生まれてきたってこと。
お母さんは命がけで産んでくれたんだってこと。
「さすが、先生だな」
慎司はそう言って、俺のお腹にパンチした。
「安心しました。俺も立ち合い出産したいと思ってるんで」
と要君が言い出し、俺も慎司も目を丸くした。
「もう結婚考えてんのか?テル」
「要君、彼女のこと好きなんだな」
まだまだですよ、と笑った要君だったが、きっとそう遠くない未来に結婚するんじゃないかな。
真面目だし、イイ男だし、何より見る目があるからな。
直を好きになったんだから。