白いジャージとオレンジジュース




何もできない。




力になりたいと思うけど、話を聞くことしかできない。





でも、直は言ってくれた。





「それが一番嬉しいんだよ!!誰かに話して、その人がわかってくれるだけで楽になる!!」






俺に自信をくれる。





「先生に話したかったんだろうね。でも言い出せなかったんだよ」




「そうかもしれないな」






俺を好きになったのも、誰かに助けて欲しかったからなのかもしれない。




同級生よりも大人である教師に、助けを求めて、それを恋だと思っているのかもしれない。




助けたい。



俺を追って、この高校に来た徳田を、俺が救ってやれなくてどうするんだよ。










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