白いジャージとオレンジジュース




「俺、徳田の両親に会ってみようかな」




「私もそれがいいと思う。徳田さんにとって辛い場所だから、そこに先生が行くことでその場所を少し好きになれるかもしれないもんね」





俺はそんなことを考えたこともなかった。



俺が行くだけでその場所を好きになる。


そんなことがあるのだろうか。






「直、好きだな~」



しみじみと言ってみる。





「照れる~」



と顔を押さえる直。






「ありがとうな。少し光が見えてきた気がするよ」




俺は、早く眠ってしまった空の寝顔を見に寝室へ戻った。



そして、空を挟んで、直と一緒に眠った。





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