白いジャージとオレンジジュース
平和学習
―平和学習―
ミーンミーン
セミの鳴き声ももうすぐ聞くことができなくなる。
夏休みがもうすぐ終わろうとしていた。
徳田のお父さんとはまだ会えないままだった。
徳田は元気にしているのだろうか。
今日は、夏休み最後の登校日。
体育館は、生徒達の熱気で暑さを増していた。
「今日の平和学習は、戦争を体験された方やそのご家族の方に来てもらっています」
生徒会長の挨拶から始まった。
今までも、何度かあったが、今回の平和学習は本格的だった。
生徒会のみんなが、本当に頑張ってくれた。
夏休み中も、資料を集めたり、老人ホームを回ったりしていた。
俺達教師は、生徒会のみんなを見守っていただけだった。