いやいや、おかしいでしょ
「なに、おかーさん」
「これ貴方宛ての手紙。どっかの学校からなんだけど、良さそうじゃない?」
渡された手紙には、
想仕灘代高等学校(ソウシナダシロコウトウガッコウ)
と、書いてあった。
「なにこれ?想仕灘代?」
「中見たらね、今いってる高校より学費が安いのよ。しかも新校舎で全寮制。行ってみたくない?」
ふと、おじさんを思い出した。
全寮制。
おじさんのスーツについていたブローチと
同じデザインの校章
ぴったりと合致した。
「私は、行きたい」
「...そう、入学手続きしてから即日入学なんだって。お父さんに連絡しなきゃね」
お父さんは海外へカメラマンの仕事で出張している。
お母さんは連絡をとりはじめた。
私は、家を出る
大がかりな準備をした