恋するラジオ体操
「広貴、押すなよ~」

「ここじゃ、見えないって。
下からだけジャン、俺メンクイだしぃ。」


ザクッ!突然、足音がした。
「ちょっと、君たち~。ここの子~?
できたら、中で¨応援¨してくれないかなぁ(笑)
ウチの娘たち、カワイイしw」

やばっ、見つかった。
よりによって、¨お姉さん¨に……。

振り向きざまに、まくし立てる。
「先生、お久しぶりです~。
本日は、お日柄もよく、試合も楽しみですね!
もちろん、応援しちゃいますよ。
なあ、広貴~~!」


「もしかして……。
海斗くん?
覚えてくれてたんだぁ~☆
でも、声変わり、まだなんだね(笑)
すぐ分かった~♪」



…体育館。
うちの女子の視線が痛い。
「海斗くんって、よその子、応援するんだ~?」

ハイ、そうですね。
義理チョコもらいました、アナタからは。


「海斗く~ん。何気にモテてませんか?
僕たち~(笑)
ジェラシーって、刺激的だよね?」

あぁ、うぜ~。
友達やってるけど、こいつのポジティブには、ついてけねぇ。


見かねたのか、後ろから先生が、
「海斗くん、広貴くん。練習試合終わったら、倉庫前に集合ね☆」

ああ、¨お姉さん¨の中のイメージが崩れていく~



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