三種の神器‐戸嘴美園(こはし みその)の場合
第11章‐結果が全てと言うけれど……。
  今夜は無国籍料理のお店ラ・グーンで美園は久し振りに七乃葉と会い、他愛のない話を肴(さかな)にお酒を飲んでいた。




「きゃははははは。お魚の名前が『オジサン』だなんて傑作だね。それに『ババア』なんて言う名前のお魚もいるんだ?そんな面白い名前のお魚がいたなんて、私初めて知ったわ。って言うか、お願い美園助けて。私可笑し過ぎて今にもお腹の皮がよじれそう」
  とゲラ子の七乃葉は目から涙を流し、その涙をハンカチでしきりに拭(ぬぐ)いながらそう言った。




「ねっ、七乃葉の笑いのツボにもピッタンコ嵌(はま)ってしまう話でしょう?」




「うん。うん。私の笑いのツボにどんぴしゃ嵌(はま)ってる。って言うか、もう傑作以外のなにものでもないわ。ちなみに私もその場に居合わせて、美園と楓駕君と一緒に生でその場の雰囲気を共有したかったな」
  と七乃葉は言うと再びプッと噴き出した。
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