三種の神器‐戸嘴美園(こはし みその)の場合
「あなた達『さっきからババア。ババアってうるさいのよ。全く耳障りったらありゃしない!じきにあなた達だってババアになる日は確実にくるんですからね!』」
 とそう言うと隣に座っていたかなり酔いが回り、焦点が定まらなさ気のおばさまが美園と七乃葉をキッと睨んだ。




  その言葉を聞いて美園と七乃葉はチョコンと首をすくめた。




「あんた大人気ないから止めなさい!あっ、この人だいぶ酔っているんで許してね」
  ともう一人のおばさまが言うと、かなり酔いが回って歩くのもままならない感じのおばさまの肩を抱きかかえる感じでもって、そのおばさま達2人はそそくさと席を後にした。 




「あっちやぁー!気にしてたのね。あのおばさま達。でもまっ、良いかっ。ムカっときたとは思うけど、別段激怒してるって言う感じでもなかったし」
  と美園は七乃葉にそう一言言うと、ニっと笑った。
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