三種の神器‐戸嘴美園（こはし みその）の場合

「ババアだなんてまたけったいな名前のお魚ね。ちなみにそのお魚って食べれるの？」
　　と紫苑は不思議そうに美園にそう聞いた。




「勿論よ。私ネットで詳しく調べたし。それにババアと言うお魚は島根県の特産品らしいんだけど、あのねたまたまこのお店のスタッフの人が島根県出身の人だったんで、島根県では皆が日常的に良く食べる最もポピュラーなお魚で、とっても美味しいんだってさっきその人にお墨付きを貰ったばかりなの」
　　と美園はそう紫苑に説明した。




「ふーん。そうなんだ。では話の種にそのババアとやらを食べてみるとしますか。あっ、七乃葉さんはじめまして。楓駕の義姉で紫苑と言います。宜しくね。今夜はお招きありがとうございます」
　　と言うと紫苑は七乃葉に丁寧にお辞儀をした。




「あっ、七乃葉さんはじめまして。私楓駕の母の心音です。宜しくお願い致しますね」
　　と言って心音も七乃葉に挨拶をした。