三種の神器‐戸嘴美園(こはし みその)の場合
  だから七乃葉の場合は比較的解りやすいのだが、楓駕(ふうが)の場合は明らかに七乃葉とは違う。




  ちなみにその素朴な疑問を思いきってアルコールの力を借りて、楓駕に聞いてみようと思い、生ビールの大ジョッキを2杯立て続けに空け、3杯目を口にしてやがてグラスが半分になり、宴会が中盤に差し掛かった頃美園は楓駕に思いきって聞いてみた。



「ねえ、楓駕ってさ。すんごいお金持ちのおぼっちゃまじゃない。それなのに日常の暮らしぶりは庶民的だよね。今日楓駕がこの居酒屋を選んだのもそうだし。それってなんでなの?」




「ん?!美園知りたい?それはね。この前は『俺の家の財産目当てで寄って来る女達をかわす為』って言った他に、実は俺が母親の連れ子だったからなんだ。
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