三種の神器‐戸嘴美園（こはし みその）の場合

　　そしてその日はお互いがしている『バイト報告』と銘打って、お酒を飲みながら、ひたすらお互いがしているバイトの説明や悩み事なんかを報告し合っていた。




　　ちなみに美園と七乃葉の二人はもともとおしゃべり好きだったので、この日はバイト報告だけに留まらず、他にもファッションの話やお互いに好きなタイプの男の子の事とか色々と話し、楽しい時はあっと言う間に過ぎた。




　　そしてひとしきり食べて飲んで喋り疲れた、美園と七乃葉の二人の目蓋（まぶた）は次第に閉じてゆき、いつしか夢の中をさ迷い始めた。




　　だがＶＩＰ待遇だったそんな二人を、確認しに来たレストランのスタッフは、美園と七乃葉の二人の様子を見て、すぐさま七乃葉のお抱え運転手に連絡を入れた。