三種の神器‐戸嘴美園(こはし みその)の場合
第6章‐フタを開けてみれば
「う・うん。このお店は私の親友が経営しているお店なの……」
  と紫苑がポツリと一言言うと




「えっえー?!紫苑義姉さんそれってマジなの?って事はま・まさか紫苑義姉さんの親友が貴文さんの愛人って事?」
  とそう言うと楓駕(ふうが)は明らかに困惑な表情をあらわにした。




「うっわっ!それって最悪!」
  と美園は思わずそう一言言うと『あっ、しまった!』と思い慌てて口を噤(つぐ)んだ。




「……」
  紫苑は美園と楓駕の二人の驚きの中、ただ無言で立ちすくんでいた。
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