怪我の功名
短編小説
空にぽっかりときれいな月が浮かぶ夜の事であった。
『あーあっ、くっそう!あのボンクラ上司の山辺(やまべ)の奴またしょーもない事で怒りくさってホントに頭くるよなあー!』
と、そう心の中で悪態をつきながらガックリと肩を落として一人うなだれてトボトボと歩いているのは、今年で入社2年目になる三田村和之(みたむら かずゆき)23歳である。
三田村は常に上から目線でものを言う反りの合わない上司の山辺に『辞表』を叩き突き付けて明日にでも会社を即辞めたいと思っていた。
『あーあっ、くっそう!あのボンクラ上司の山辺(やまべ)の奴またしょーもない事で怒りくさってホントに頭くるよなあー!』
と、そう心の中で悪態をつきながらガックリと肩を落として一人うなだれてトボトボと歩いているのは、今年で入社2年目になる三田村和之(みたむら かずゆき)23歳である。
三田村は常に上から目線でものを言う反りの合わない上司の山辺に『辞表』を叩き突き付けて明日にでも会社を即辞めたいと思っていた。
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