怪我の功名
  生憎僕はこれから待ち合わせの約束があるんで失礼するョ。じゃあまた明日会社で」
  と言うと、よほど急いでいたのか?その山辺は軽く手を上げそそくさと駅に向かって歩いて行ってしまった。




  なので和之も気を取り直し、夕食を食べるために近くの定食屋に入った。




  椅子に座りメニューを開いて『焼き鮭定食』をオーダーすると、和之は読みかけの文庫本を読もうとバッグを開けた。




  すると中に見慣れない手帳がある事に気がついた。
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