怪我の功名
『あっ、いたいた。やっぱり臼井って事務員と一緒だ』と心の中で呟くと和之は山辺の近くの席に陣取り二人を観察し始めた。




  二人は中々親密な関係であるらしく臼井って事務員がベタベタと擦り寄り、あの山辺に甘えた声でしきりに何やらしゃべりかけていた。




  山辺と言えばそんな臼井の話を聞きながら鼻の下をデレーンと伸ばしていた。




  すると
「あれ?!僕手帳を何処かに失くしたのかな?」
  と騒ぎ始めた。
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