ケータイ小説を書くにあたって


「本当に?本当に読んでくれるの!?めちゃくちゃつまんないんだよ?多分!」

「読むって言ってるでしょ。ついでに感想も書いてあげるから。」

「本当?本当に!?」

「しつこいわね。読むわよ、絶対。てゆーか読みたいの!」


友人Aは少し顔を赤らめて、視線を落としながらそう言い放った。


「え。」


読みたい?

まさかの願望形だ。


「あんたが書いた小説なんて、読みたいに決まってるでしょ!」

「友人A…!」

「何よ、友人Aって。あんた、普段私のことどんな呼び方してんのよ。」


胸の高鳴りのせいで、思わず変な呼び方をしてしまった。


「ごめんごめん、間違った。」

「どう間違えたら、私の名前が友人Aになるのよ、バカ。」


そう言いながらも、友人Aの口元はほのかにゆるんでいる。



< 23 / 27 >

この作品をシェア

pagetop