隔世伝達(かくせいでんたつ)
「まあ航昨夜眠れなかったの?」
  と母が尋(たず)ねるので僕は夢の内容を母に話した。




  するとその話を聞いた母は
「あら史麻呂って言ったら確かお隣の鈴代(すずよ)ちゃんのお父さんの名前だわ。それにしてもなんで航の夢の中でお隣のおばあちゃんが、お隣のご主人の名前を言うのかしら?不思議ね?」
  と母はキョトンとした顔をした。




「うんそう言われるとなんでこの僕がお隣のおばあちゃんの夢を毎回見るんだろう?って僕の方が気になってくるよ。でも確かにあれはお隣のおばあちゃんだったように思うけどなあー?あっ、もうこんな時間だ!僕もう学校に行かなくっちゃ!」
  と僕は朝御飯もそこそこに急いで家を出た。




  ちなみにお隣の高橋さんトコには僕と幼馴染(おさななじ)みで、しかも同じクラスの娘鈴代がいる。
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