あの加藤とあの課長*another side
俺が貰う
加藤が俺の補佐…係長補佐になって1年半が経った。風間と加藤が付き合って、半年。
そして俺は、この春本社に上がってきた増田と付き合い始めていた。
前任の課長が寿退社したことを機に、俺は課長、加藤は係長に昇格した。
本社に上がって2年半であることを抜きにしても、加藤は本当にできる女だった。
彼女には正直とても助けられた。
そして、俺の25歳にして係長という最年少記録は、加藤の23歳という記録に破られた。
「頼んでおいた資料は…?」
曖昧なところで区切って、遠慮がちにそう尋ねてみる。
つい先日まで上司だった年上の先輩が、今では直属の部下になってしまった。
対応に困っているのは、双方同じだ。
俺が課長に就任したはいいものの、元の課長補佐はそのままだったのだ。要するに、俺は彼を差し置き飛び越えてしまったのだ。
「え、あ、まだ……。す、すぐに!」
困惑しているのはお互い様。
とはいえ、この状況になって初めて、加藤がいかに優れた部下であったかを痛感することになった。
そして俺は、この春本社に上がってきた増田と付き合い始めていた。
前任の課長が寿退社したことを機に、俺は課長、加藤は係長に昇格した。
本社に上がって2年半であることを抜きにしても、加藤は本当にできる女だった。
彼女には正直とても助けられた。
そして、俺の25歳にして係長という最年少記録は、加藤の23歳という記録に破られた。
「頼んでおいた資料は…?」
曖昧なところで区切って、遠慮がちにそう尋ねてみる。
つい先日まで上司だった年上の先輩が、今では直属の部下になってしまった。
対応に困っているのは、双方同じだ。
俺が課長に就任したはいいものの、元の課長補佐はそのままだったのだ。要するに、俺は彼を差し置き飛び越えてしまったのだ。
「え、あ、まだ……。す、すぐに!」
困惑しているのはお互い様。
とはいえ、この状況になって初めて、加藤がいかに優れた部下であったかを痛感することになった。