あの加藤とあの課長*SS集
どうしよう、何を話して良いか、全然分からない…。
そんな私を他所に、食事とお酒は進んでいく。
「…あの、源さん。」
この空気にも慣れてきた頃、私は気になっていたことを訊ねようと口を開いた。
「なんだ。」
「どうして、OKしてくれたんですか?」
返ってくる答えなんて、先輩の話からなんとなく想像はつくし。
どっちにしたって、傷付くだけなのに。
何訊いてんの、私…。
「…別に付き合ってる奴もいなかったし…、断る理由もなかったからな。」
30男の発言とは思えない。
この人、今までちゃんした恋愛ってものをしてこなかったんだ。
そりゃそうだ、放っておいても向こうから寄ってくるくらいだもん、求めることも、まるでなかったんだろうな…。
「そう、ですか。」
なんとか声を絞り出して、頼んでいたビールに手を伸ばした。
「…逆に、増田は。」
「へ…。」
「増田は、なんで俺と付き合おうと思った。」
まさかの切り返しに、私は間抜けな声を出してしまった。
なんで、って…。
そんな私を他所に、食事とお酒は進んでいく。
「…あの、源さん。」
この空気にも慣れてきた頃、私は気になっていたことを訊ねようと口を開いた。
「なんだ。」
「どうして、OKしてくれたんですか?」
返ってくる答えなんて、先輩の話からなんとなく想像はつくし。
どっちにしたって、傷付くだけなのに。
何訊いてんの、私…。
「…別に付き合ってる奴もいなかったし…、断る理由もなかったからな。」
30男の発言とは思えない。
この人、今までちゃんした恋愛ってものをしてこなかったんだ。
そりゃそうだ、放っておいても向こうから寄ってくるくらいだもん、求めることも、まるでなかったんだろうな…。
「そう、ですか。」
なんとか声を絞り出して、頼んでいたビールに手を伸ばした。
「…逆に、増田は。」
「へ…。」
「増田は、なんで俺と付き合おうと思った。」
まさかの切り返しに、私は間抜けな声を出してしまった。
なんで、って…。