あの加藤とあの課長*SS集
春、桜が散る中の入社式。
「お前、いくつ?」
いつの間にか隣に立っていた男に、そう訊かれた。言い方から、超無愛想。
スーツを着こなしたソイツは、いい男。
「…25。」
「ふーん。やたら老けたのがいると思った。」
「なっ…!」
失礼な男ね…!
隣を睨み付けると、ソイツはアタシを見下ろして、無表情な顔して鼻で笑った。
「…アンタは?」
「…22。もうすぐ23だけどな。」
「ふーん。」
そういえば、この会社、確か入社1年目は絶対に店舗で働くんだったわね…。
ってことは、これから行くのね…。
「…アンタ、名前は?」
「…生渕 源。そっちは?」
「玉川 敏子。」
「……オカマ?」
訝しげな目線を寄越すソイツに目もくれず、「そうよ」と言ってやる。
もう、隠さないって決めたもの。
「本名は。」
「……敏雄。」
「じゃあ、敏だな。」
そう言ったソイツ…源を思わず見上げた。
何でもないかのようにサラリと言ったソイツは欠伸なんてしてるし。
「…キモイとか思わないの?」
そんなアタシの問いに、源は首を傾げた。
「お前、いくつ?」
いつの間にか隣に立っていた男に、そう訊かれた。言い方から、超無愛想。
スーツを着こなしたソイツは、いい男。
「…25。」
「ふーん。やたら老けたのがいると思った。」
「なっ…!」
失礼な男ね…!
隣を睨み付けると、ソイツはアタシを見下ろして、無表情な顔して鼻で笑った。
「…アンタは?」
「…22。もうすぐ23だけどな。」
「ふーん。」
そういえば、この会社、確か入社1年目は絶対に店舗で働くんだったわね…。
ってことは、これから行くのね…。
「…アンタ、名前は?」
「…生渕 源。そっちは?」
「玉川 敏子。」
「……オカマ?」
訝しげな目線を寄越すソイツに目もくれず、「そうよ」と言ってやる。
もう、隠さないって決めたもの。
「本名は。」
「……敏雄。」
「じゃあ、敏だな。」
そう言ったソイツ…源を思わず見上げた。
何でもないかのようにサラリと言ったソイツは欠伸なんてしてるし。
「…キモイとか思わないの?」
そんなアタシの問いに、源は首を傾げた。