あの加藤とあの課長*SS集
舌打ちかよ…!



「お前こそ、どんだけ情報網広いんだ。」

「こうして張り巡らしとくと喜ぶ奴がいんのよ。」

「は?」



片っ端から声をかけまくって築き上げた、情報網。

たぶん、社内一。


何かと情報ってのは役に立つもんで、それに喜んでるのはアッキー含め上の重役たち。


アタシとアッキーの繋がりを知る人は少ないから、誰もアタシから情報が上にいってると思ってないしね。



「程ほどにしときなさいよー。」

「……あぁ。」



ここに来て、アタシは自分の場所を手に入れた。



「源ー、今晩飲み行くわよ!」

「なんだよ突然…。」

「いいじゃない。」

「…ったく、しかたねぇな…。」



アタシはここで好きな人に尽くしながら、生きていくんだ。

見上げた空は清々しすぎてムカつくくらいの晴れ空で、吹いてきた風は優しかった。
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