300億年
300億年
君は知らない。
本当の愛の意味を。
僕は知りたくない。
本当の君の言葉を。
嘘で硬め合って、愛し合ったフリをして
それでいいじゃないか。
真実なんて綺麗ごと。
見ない方がずっと楽に生きれるさ。
もういいじゃないか。
うすよごれていこうじゃないか。
この腐敗しきった世界の中で。
僕らは息をしてるんだ。
何も見ないように目をふさいで歩いている。
真っ暗なこの道を、
鈍く光る灯りをたよりに……。
ただただ歩いている。
今日も明日も明後日も。
歩き続けてゆこう。
もういいじゃないか。
君も僕も綺麗なんて生きられないのだから。
< 1 / 5 >