Endless holiday
お昼まで二人で滑って、昼食の為にホテルへ戻る。


みんなでレストランに集まってすぐに、奈々がトイレに行くと言って出て行った。


一瞬杏奈と目が合った時、杏奈が頷くと、席を立ちその後を追う。


一騎はその姿を見送りながら、杏奈が上手くやってくれることを願った。


少し待ったところで、奈々がトイレから出てくる。


「ねぇ奈々」


それなりに仲は良いけど、特に親しいわけではないから、これからの付き合いのこととかを考えたら、思わず緊張で声が震えた。



「何?」


「あのさぁ、カズく……池田くんがね。矢部くんのことをすごく気にしてて」


「え? 何て?」


「矢部くんと仲が良いのに、自分だけ私と付き合うことになって、でね……」


「ああ」


奈々はそれだけでピンと来たようだった。
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