Endless holiday
いったんホテルに戻って電話をかけようと思った一騎は、ホテルのエントランスに向かう。


そのとき……


ホテルの中から、みんなが出て来た。


――ゾクッ。


背筋に冷たいものが走る。


何だろうこれ?

何だか分からないけど、何かがおかしい。



杏奈も絵里菜も義之も、全員が無表情なのだ。


口元だけがニヤリと笑っている。



「帰って来いよ一騎」
「カズくん。行かないで」
「池田くん。帰っちゃダメだよ」




一騎は急に怖くなって、反対方向に走っていた。

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