Endless holiday
リフトで上まで行くと、絵里菜に促がされて一騎が先に滑り、絵里菜が後をついてくる。


転んだところで、絵里菜が横に止まる。



「大丈夫?」


「ああ」


「後ろから見てると、もう少し重心を下げたほうが良いみたいに見えたけど」


「そうか?」


「うん」


あの絵里菜とは思えない態度に、一騎はどう返して良いのか分からなかった。



「後さぁ、ちょっと真っ直ぐ滑りすぎじゃない? もっとこう斜めに大きくジグザグにに滑ったほうが」


絵里菜は手を左右に動かして説明してくれた。

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