Endless holiday
今度は斜面に対して斜めに滑り始める。


そして言われたとおり、膝に余裕を持たせて重心をやや下げることを意識した。


さっきよりスピードが遅くなったぶんだけ、心にユトリが生まれ、幾分冷静に状況の分析が出来る。


しばらくして転んだけど、明らかに進歩した。


「すごく良かったよ」


すぐ後ろから着いて来ていた絵里菜の笑顔に、また一騎はドキッとしてしまった。

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