Endless holiday
「サンキューな」


下まで降りたところで、一騎は絵里菜にお礼を言った。


「何よ」


それに対して、絵里菜はいつものように少しツンとして答える。


「いや、オマエのお陰で少し上達したからさぁ」


「何言ってんの。全然まだまだじゃん。ほらもう一回行くわよ」


絵里菜はツンとすまして背を向けると、さっさとリフトに向かう。


(何だよ。せっかくお礼を言ったのに、全然可愛くねぇ)


滑り降りている途中は、ドキッとするほど可愛かったのに、絵里菜はまたいつものウザ子に戻ってしまった。

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