暗黒の頂の向こうへ
プロローグ
西暦2043年、発展途上国アフリカ大陸の国々が、近代化により世界総人口は急激に増え続けた。
化石燃料の消費が著しく増し、地球上の二酸化炭素量も増大。
地球温暖化は加速し、地表を覆っていた高さ千メートル以上ある南極大陸の氷河は、次第に崩れ海に流れ出した。
姿を現した大陸の下に眠る広大な資源の利権争いで、紛争が勃発。
世界中の海水面は6メートル上昇し、先進国の大都市は壊滅した。
大量の難民が、隣国の国境を越える。
各国の軍隊は、難民を食い止めるために重火器で発砲し、大量の死者を出した。
 世界的異常気象による食料不足。 日本国土以上の面積を有するアメリカ大陸の地下水は枯渇し、世界の三分の一の作物は消失した。 大国は自国の利益、存在維持、食料確保の為の戦争、第三次世界大戦に突入する。
 戦争は長期化し、最終手段2047年世界核戦争に突入した。
核保有国は、核戦争の戦略マニュアルどおり進み、絶滅への一途をたどった。 アメリカは、ヨーロッパの国々、そして日本にも核攻撃を行う。 戦争終結後、自国を支配しうる国の存在を防ぐ為に、同盟国同士が、原子力発電所に核ミサイルを撃ち合い、もはや、地球上で、勝利者はいなくなった。
世界総人口の98%が死に絶え、寄生虫である人類の破滅により、幸いにも地球は健康体に戻る再生の初期時代を迎えた。
汚れた大気は太陽光線をさえぎり、地表は厚い氷に閉ざされる。
数少なく生き残った人類は、地上を追われ地下に生活の場を求めた。
西暦2070年、全世界統一国家テラを建国する。 この物語は最後の人類が、正義と欲望の狭間で歴史に挑む物語である。
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