笑み空
「美嘉おはよ~。今日も旦那さまと一緒だったね♪」
「はぁ~?もぅ彩!ソラはただの幼なじみだってばっ!」
「まったぁ!そんなこと言っちゃって!みんなうらやましがってるよー?」
そうなんです。
ソラはすごい人なんです!
成績はいつもトップクラス。
部活ではサッカー部エース&キャプテン。
おまけにみんなのことをちゃんと考えてくれる
やさしいボーィ。
鼻筋はスッっと通ってて
目鼻立ちもはっきりしてるから
顔良し、頭良し、性格良し。
ってなわけで、女子がほっときません。
それに比べて私はー・・・。
「あ。旦那だ。」
「え?」
私のクラスの入り口にソラがいた。
でも、誰か探してる?
あ、こっち見た。
「あっ!いたいた。美嘉ー。ちょぃちょぃ。」
ソラが、私を手招きしてる。
うぁ~。女子の目線がこわい。
「な、なに?」
「あー、あんさ?うちの妹のミズキいるべ?なんか美嘉に会いたい会いたいってうるせぇんだよ。だから今週の休日ウチ来てくんない?」
「あー。うん。わかった。いくいくー」
「おっけぇ。じゃぁ決まりだな」
「ちゃんと迎えにきてよねー?」
こんな会話何回目だろう?
ソラの妹のミズキはなぜかあたしになついてる。
ソラとは幼馴染だから何度も家にいったことがある。
その時にミズキとも会っていた。
「じゃぁそんな感じで。寝坊すんなよ?」
「うっさいなー!ソラもそれを言うのか!!!」
「あぁ。またかぁちゃんとねぇちゃんか。」
「もぉー。分かるなら言わないでよ!」
「わかったから。な?俺が悪かった~」
ふぅー。やっぱソラと話すのは楽しいな。
話した後は地獄だけど。
「ねぇ、ちょっと!」
あー、来た来た。
私が一番ニガテなもの。
「あんたソラ君とつきあってんの!?」
「いゃ、そんなことはないけど。」
「じゃぁなんでそんななれなれしいのよ!?」
「幼なじみだし。」
「付き合ったないなら近づくなっっ!」
はぁー。別に私から話しかけたわけじゃないし。
ほんと女子ってめんどくさいなぁ。