笑み空

「美嘉おはよ~。今日も旦那さまと一緒だったね♪」

「はぁ~?もぅ彩!ソラはただの幼なじみだってばっ!」

「まったぁ!そんなこと言っちゃって!みんなうらやましがってるよー?」


そうなんです。

ソラはすごい人なんです!

成績はいつもトップクラス。

部活ではサッカー部エース&キャプテン。

おまけにみんなのことをちゃんと考えてくれる

やさしいボーィ。

鼻筋はスッっと通ってて

目鼻立ちもはっきりしてるから

顔良し、頭良し、性格良し。

ってなわけで、女子がほっときません。

それに比べて私はー・・・。

「あ。旦那だ。」

「え?」

私のクラスの入り口にソラがいた。

でも、誰か探してる?

あ、こっち見た。

「あっ!いたいた。美嘉ー。ちょぃちょぃ。」

ソラが、私を手招きしてる。

うぁ~。女子の目線がこわい。

「な、なに?」

「あー、あんさ?うちの妹のミズキいるべ?なんか美嘉に会いたい会いたいってうるせぇんだよ。だから今週の休日ウチ来てくんない?」

「あー。うん。わかった。いくいくー」

「おっけぇ。じゃぁ決まりだな」

「ちゃんと迎えにきてよねー?」

こんな会話何回目だろう?

ソラの妹のミズキはなぜかあたしになついてる。

ソラとは幼馴染だから何度も家にいったことがある。

その時にミズキとも会っていた。

「じゃぁそんな感じで。寝坊すんなよ?」

「うっさいなー!ソラもそれを言うのか!!!」

「あぁ。またかぁちゃんとねぇちゃんか。」

「もぉー。分かるなら言わないでよ!」

「わかったから。な?俺が悪かった~」

ふぅー。やっぱソラと話すのは楽しいな。

話した後は地獄だけど。

「ねぇ、ちょっと!」

あー、来た来た。

私が一番ニガテなもの。

「あんたソラ君とつきあってんの!?」

「いゃ、そんなことはないけど。」

「じゃぁなんでそんななれなれしいのよ!?」

「幼なじみだし。」

「付き合ったないなら近づくなっっ!」

はぁー。別に私から話しかけたわけじゃないし。

ほんと女子ってめんどくさいなぁ。
< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop