私と貴方とあの子と・・・【完】




私は今日もカフェテリアに来ていた。


午前のカフェテリアは課題が捗る。


時々、パックのぶどうジュースを飲みながら右手をスラスラと動かす。




「おはよ。桃」


そう呼んで私の前に立つのは郁。



最近、こんなパターンで朝一に郁と会う事が多い気がする。


「最近カフェテリアに来る事多いね」


元々私はカフェテリアに居る事が多かったが、
郁は私を見かけた日から、カフェテリアに来る事が多くなった。





「そりゃあ、知ったからね・・・」


郁はクスッと笑いながら言うが、私にはどういう意味か分からない。


「知ったからって何を?」


郁に質問するが、『んー』と言いながら私の隣に座るところを見ると答える気はないらしい。







郁が隣にいて、お互い好きな事をして空きの一限を過ごす。

カフェテリアの環境が良いからだと初めは思ったけど、
どうやらこの心地の良さは、郁と居る時に発生するらしい。





 

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