私と貴方とあの子と・・・【完】
しかし厄介なのは、『郁と二人で居る時』と限定になっている事。
「香坂君!桃花!」
暫くしてやって来たのは、郁に片思い中の楓だ。
楓もここへ来る事が多くなった。
理由は一つ。
好きな人が居るから。
頬を染めてやってくる楓は、
女の私から見ても可愛らしいと思う。
私が男だったら絶対『守ってあげたい』とか思うもん。
それに比べて・・・
2人の空間が終わったことに残念に思ってしまう私は酷い女だ。
しかも友達の好きな人に対して。
これが女子高の時なら、女子から死刑ものだ。
『桃花って楓の好きな人横取りしようとしたんだって~』
なんて忽ち噂が回る。
それが女子高の恐ろしいところ。
女子の団結と怖さ。