私と貴方とあの子と・・・【完】
「俺も桃の連絡先知りたい」
『そういえば知らなかったな』なんて間抜けな事を思っている私に比べ、直球で私に言う郁。
『知りたい』と思ってくれてた事に対してむず痒さがありながらも
「あ、うん」となんとか声を出す。
郁がポケットからさっとスマホを取り出して、私の方へ差し出すので、
私も慌ててスマホを出して赤外線をする。
向かい側では、風間君に『じゃあ俺らも交換』なんて言われた楓が、郁をチラチラ見ながらスマホを取り出していた。
4人それぞれ連絡先を交換した後、二限の講義に間に合うように席を立つ。
「じゃあ後でね」なんて大きく手を振りながら言う風間君から連絡が来たのはお昼過ぎの講義中で。
今日の飲み会の場所と時間を知らせたものだった。
場所は大学近くの居酒屋で、
楓は「前に飲み会で来た場所だ~」なんて言っていた。
どうやら、ここの学生が多く利用する場所らしい。
『急だったけど結構集まったよ~』なんて文章もあったが、一体どれくらい集まったのか・・・