私と貴方とあの子と・・・【完】
特別講座
夏休みが終わったある日。
俺・・・風間竜也は、目当ての友達を探しに午前で人の少ないカフェテリアに来ていた。
入り口から中を覗いて一点を見つめ、
いつも居るはずの一人が居ない事に気づく。
もう一人はいつもの席に座って、スマホを眺めながらボーっとしている。
・・・・あっ、ため息吐いた。
俺が近づけば足音で気づいたらしく、顔をバッと上げるが、
お目当ての子じゃなかったようで、俺だと分かると直ぐに目線を外す。
そしてため息。
・・・・・何かあったな。
俺は、そいつの・・・郁斗の目の前に腰を下ろした。
「桃花ちゃんは?」
郁斗の彼女の名前を出せば、顔を歪めて『午前中は用事だって』と答える。
その顔も口調も不機嫌そうだ。