侍ヴァンパイア
ヴァンパイアは鼻が異常に利く、


「左は死…
右は奴隷…ってとこか?外道?」



そして、ヴァンパイアの耳は些細な物音をも聞き逃さないーーー



だから俺の肩で暴れまわる、女が動揺するのが身体を流れる血流の音でわかる程だ、



「!!お前はどっち行きかな!?」


「!?」


男の汚ねー爪が俺の足を掠めたーーー


「それで動きを止めたつもりか?」


ーーー瞬間ーーー
俺の額がピカッと光るーーー


あん?なんだ?


「っ!!!…なにっ!?」




「まさか…そんな!!」



軽く腕を掴みあげたら、大男はジタバタ地面をのたうち回った…


「あんちゃーん!大丈夫かっ!?」

「…ジャミ、中ゲートを…開けろ」


「あんちゃん!?
こんな奴に中なんて、必要ねーだろ?」


「つべこべ言わず、さっさと開け!!ジャミ!!」


俺は悠々とゲートを潜った…



悪態をつきながら渋々開かれた、そこからは不穏な匂いはしなかった、、、が、しかし、



あらゆる生き物の吐き気がしそうな匂いがしたのは、これから先にある危険を連想させるーーー



久しぶりに…
「ワクワクしてきやがった」



「もうっ!!いい加減!!降ろしてー!?」



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