侍ヴァンパイア
~ゆうなside~



ぐちゃぐちゃになっちゃったーーー



「これ…誰かに渡そーとしてたんじゃねーの?」


「…うん。私の、お父さんとお母さんに…」



もういない二人を思うと、胸が少し熱くなった…


キョウは、何もそれ以上は聞かなくて

「残りのこれ食うの、お前の仕事!

後は寝てろ」


そう言って、外にいっちゃった、、、




このゲートの中は、まるでジャングルの奥地みたいだった、、、
さっきから、よくわからない生き物の唸り声があちこちから聞こえてくる




多分、私一人だったら大変だっただろーなぁ、



キョウは、なんやかんや文句を言いながらも、刀を使ってあっという間に小屋と薪を用意し、、、火までおこしてくれるといったスゴ技を披露、、、




何か、私も出来たらいいんだけど…




寝ようと思っても、さっきから全然眠れなくて、そーっと、扉を開けてみたら…



おっきな満月が顔を出していたーーー



その下でキョウが一生懸命素振りをしていてーーー


それが、余りにも様になっていたもんだから


「絵になるなぁ…」



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