乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
美優さんは心配してあたしに言ってくれてるんだろうけど…
「陸さんは…しっかりしてます。いつもあたしの事を一番に考えてくれてるし、口数は少なくて誤解されることも多いと思いますけど、ちゃんとあたしだけを見ててくれます」
陸さんはいつもあたしを見守っててくれた。
今回バイトを始めるときだってすごく心配してくれてた。
クールだけど本当はすごく温かくて優しい人なんだってこと、わかってる。
「…そっか」
「あ、なんかノロケ話みたいになっちゃってすみません!」
「ううん。藤沢さんは幸せだね」
美優さんは切なそうに笑い、更衣室を出て行った。
あの顔…やっぱり美優さんが忘れられない人って…
陸さんなんじゃないのかな…
ユニフォームを持つ手が震える。
その時、携帯が光ったので開くと、陸さんからメールが来ていた。