乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


“今日ちょい遅れるけど迎えに行く”


メールの内容を見て胸がドキドキした。

一週間ぶりくらいに陸さんに会える。

今日居酒屋のバイトない日なのかな…


久々に会うときってなんかすごく緊張しちゃう。


あたしは“気を付けて来てね”と返信して携帯を閉じた。




午後9時、バイトが終わり、外に出ると陸さんの姿はまだなかった。

近くのベンチに座り、一息つく。


あたしの制服、どこいっちゃったんだろう。

あの後店長が帰ってきて、美優さんが伝えてくれたみたいだけど、店長もあたしに気にするなと言ってくれてたらしい。

ユニ代払わなくてもいいのは良かったんだけど…

なんだかバイトに行くのが少し怖くなった。

誰かが間違えて着ていたとかであればいいんだけど…そんなことはまずありえないよね。


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