乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
黒服―side陸―
―――side陸―――
美優の働いているキャバクラは、県内でもトップクラスの人気店だった。
煌びやかな店内はかなり広く、奥にVIPルームも3つほど完備されてある。
「君が美優の友達?」
そこのVIPルームで、この店の店長という奴が、俺を品定めするかのように眺めてきた。
「いいツラしてるね、ここじゃなくてホストとかいけばすげー稼げんのに」
「いえ…そういうのは興味ないんで」
店長はガハハハと豪快に笑うと俺の目の前に座った。
「いいね、そのクールな感じ気に入った。うちは見ての通り店も広いし客の回転も早いからすげー忙しいと思うけど…やっていける?」
「まぁ、やってくしかないでしょうね」
すると再び豪快に笑う。
なんなんだこいつは…