乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】

「あたしの目の前でも普通に女の子といちゃついてたよね…?あたしが近くにいるのに陸は全然平気みたいだったし」


ああ、そういうこともあった。

あの頃は誰が見てるなんておかまいなしに色んな女と遊んでた。

彼氏持ちの女とも遊んで、そいつの彼氏にブチ切れられて喧嘩になることもしょっちゅうだった。


「…そうだな、あの頃の俺はどうかしてた。ごめんな」


そう言うと、美優は唇を噛みしめてどこかへ行ってしまった。


美優にはまじでひどいことしてきたんだな…

俺を恨むのもわかるわ。




「なぁ、お前ボーイの仕事したことあんの?」

厨房で煙草を吸いながら俺に言ってきたのは、黒服の岩井ってやつだった。

俺よりも少し年上に見える。


「いや、ない」



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