乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
ああ…
めんどくせぇ。
どうぞご勝手にやってください。
俺は返事もせずにおしぼりを持ってホールへと向かった。
数日後、週末も黒服の仕事が入っていた。
後ろめたいことがあるせいか、最近奈緒の目を見て話せねぇ。
あいつもなんか感じてるみたいでギクシャクしてるし。
美優は、余計な事奈緒に言っていないようだったけど。
約束は守ってくれているらしい。
最近は開店前に街で女をスカウトしてこいと店長から言われている。
「お前がスカウトすれば100発100中だからな」なんて言っていた。
開店前の準備を済ませ、スカウトに出ようと嬢の更衣室の前を通ったとき、嬢達の声が聞こえた。
ドアが開いていて丸聞こえだな…