乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
バイトの初日
数日後、舞香のバイト先のマックで面接があった。
産まれて初めての面接にあたしもドキドキ。
一応、スカートを下ろして髪をきっちり結んで、真面目だったころの格好をしてみる。
「もーそんなんしなくたって大丈夫だって!」
学校を出てから舞香はずっとあたしを見て笑っている。
1年生のほんの最初の頃まで、あたしは暗くて大人しい真面目ちゃんだった。
そんなあたしを舞香は知らない。
「面接って始めてて…落とされないようにしなきゃ」
「いや、奈緒は真面目だし100%合格だから」
「そうかなぁ…」
「てか彼氏はバイト許してくれたんだ?」
「うん、迎えに来れるときは来るって…」
「うわ、愛されてる~!じゃ、そん時奈緒の彼氏見れるんだねっ」