乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
舞香には一度も陸さんの事を紹介したことがない。
暴走族の頭だったってことも言ってない。
だって…陸さんにときめかれたらって思うとなんか不安だった。
友達関係壊れちゃったらやだし。
マックは学校からすぐ近くの場所にあるので、店内はうちの学生や、他の学校の生徒達で賑わっていた。
わ、結構忙しそうだな…
少し気が重くなったが、ここまで来たら引き返せない。
スタッフオンリーのドアを開けて中に入り、更衣室のような所まで舞香は案内してくれた。
このままバイトに入るそうでいそいそと着替え始める舞香。
「今店長来るっていってたから。頑張ってね!」
鏡で化粧を軽く直してから部屋を出て行った。