乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
わー
なんか社会人って感じ…
店長はあたしの前にパイプ椅子を持ってきて座った。
「履歴書持ってきた?」
「はい!」
バッグの中から白い封筒を取り出して渡す。
「本郷の友達だから大丈夫だろうと思ってるけど、一応ね…」
そう言ってあたしの履歴書をしばらく眺めている。
字汚くないかな…
変な事書いてないよね…
履歴書を書くのも生まれて初めてで、舞香に教わりながら書いたんだから、きっと大丈夫。
そう心の中で祈った。
…ドキドキして冷や汗まで出始める。
ああ…この沈黙やだな。
早くなんか言ってほしいな…
そんな事を考えてると、店長は突然視線を履歴書からあたしに移した。