乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
すれ違う気持ち
翌日、学校もバイトも休みだったから、あたしはお昼過ぎまでベッドの中でごろごろしていた。
昨日陸さんにメール送らないまま寝ちゃったんだ…
今日は何もやる気しないな…
陸さんから何回か着信がきていたが、出れずにいた。
トントン
「奈緒ー?いるの?」
お母さんがドア越しに声をかけてきた。
「うん、いる…具合悪いの」
布団を頭からすっぽりかぶったままそう返事すると、ガチャっとドアが開いた音がした。
もうっ
具合悪いって言ってるのにっ…
「おかーさん!具合悪いから寝かせてよ!」
少しイラついて怒鳴ってしまった。
「…こえー」
その時聞き覚えのある声がしたので、あたしは思わず布団を剥いだ。
そこにいたのは陸さんだった。