乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】

「あの…今日話したいことって…そのことじゃないんです」


でも今はそんな事よりも、大事な事がある…


「え?」


「美優さん、陸さんとキャバクラで働いてますよね…?」


美優さんはとても驚いているようだった。


「…どうしてそれ…」


「昨日2人がお店の前にいるところを見ました…彼はあたしに居酒屋で働いてると嘘ついてたからすごくびっくりして…」


「そう…」


アイスコーヒーをストローでくるくる巻き交ぜている。


そして、


「バレちゃったのかぁ…」


と、大きくため息をついた。


「バレちゃったって…どういうことですか?」


「うん、陸と一緒にキャバクラで働いてるよ。でもただそれだけのこと。これ以上藤沢さんに言う事はなにもない」

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