乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「そんな…どうして陸さんは美優さんと働くことになったんですか!?偶然…じゃないですよね!?」
「偶然なんかじゃない。あたしが頼んだの」
頼んだ…!?
…いつの間に…
「藤沢さんの彼氏が陸だとわかった次の日、陸が店にきたの。あたしに会いに」
ドクドクと、大きく鼓動が鳴り始める。
「そう。藤沢さんに話してた元彼って陸の事なの」
ふっと、鼻で笑って言う美優さん。
「陸さんはなんで美優さんに会いに…?」
「うーん…多分まだ陸もあたしに未練あったのかな」
嘘でしょ…聞きたくない。
心が壊れてしまいそう。
「キャバでちょっとしつこいお客さんいてね、その事陸に話したら解決してくれるって言ってくれて」
昨日一緒にいたあのお客さんの事なのだろうか。
陸さんが美優さんを必死でかばっていた…