乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
ショックが大きすぎて、何も言い返すことができなかった。
思い当ることはいくつかあった。
陸さん、自分が高校行ってないからって、普通の人よりも倍以上頑張んなきゃいけないんだって言ってた。
朝早くから夜遅くまで仕事頑張ったりして…
じゃないとあたしを幸せにできないって。
そう言ってくれた時はすごく嬉しかったけど…
そんなにあたしが重荷だったなんて…
あたしはなんて馬鹿なんだろう。
自分の事でいっぱいいっぱいで…
「藤沢さん、陸を解放してあげてほしい…陸がかわいそうだよ」
美優さんは俯いて肩を震わせていた。
美優さんもまた、好きな人を想って泣いてるんだ…
あたしを憎むほど、陸さんを愛してる。
その思いが、ひしひしと伝わってくる。