乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「ハハッ…何言ってんの?また冗談言わないでよ」
「冗談じゃねーし」
すると康大が顔を上げ、あたしを見つめてきた。
「え…」
その瞬間、康大の顔が近づいてきて、キスされた。
一瞬の出来事で、何が何だかわからなかった。
今…あたしに…キスした…!?
…え!?
目を丸くしていると、
「まぁーそういうことだから考えててよ」
と、言って再び作業に取り掛かった。
あたしはしばらく呆然としていて、抜け殻のようになってしまっていた。
ど…どうしよう。
キスされた…
そんなあたしの顔を見て、康大がぶはっと吹き出して笑っている。
「お前いつまでそんなマヌケヅラしてんだよっ…」