乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


「ごめん…先生に頼まれた事やってたから、気づかなかった」


陸さんの顔がまともに見れない。

陸さんは、一つため息をつくと、康大の方を見た。


「…友達?」


「あ…うん、一緒に今までやらされてたの…」



あたしの顔をじっと見た後、陸さんは康大に頭を下げた。


「どうも」


すると康大も近づいてきて頭を下げた。


あたしはハラハラしていた。さっきの事、康大が言うはずないけど、なんかこの状況…すごく嫌だ。



「奈緒の彼氏さん?」



…え!?

奈緒…!?

今奈緒って言った!?


いつも“藤沢”って呼ぶのになんで!


「そ、そう!なんか心配で迎えに来てくれたみたい!だから康大、ここでいいよ!また明日ね!」


< 194 / 296 >

この作品をシェア

pagetop